ラグネル


アーサー王が世にも醜い貴婦人ラグネルに助けられた時に「どんなものでも与える。」と約束すると、ラグネルは「円卓の騎士」から夫が欲しいと答えた。


ラグネルは、片目が潰れ、歯は何本も欠けており、ヒゲが生え、縮れた白髪が不格好に伸び、さらに悪臭も放っていたため、その容姿に「円卓の騎士」は皆、尻込みをした。


ところがガウェインがラグネルの夫になることを名乗り出た。

ガウェインはラグネルの瞳に潜む哀愁と気高さを感じ、深い同情と計り知れない尊敬を抱くのであった。ガウェインはラグネルに対して王妃にひざまずくかのごとく礼儀正しく接した。

世にも醜い貴婦人

ガウェインとの結婚が決まり、ラグネルがキャメロット城に付くと、あのガウェインの妻となる女の醜さに城内は大きくザワつき、ガウェインに憧れる婦女子達からは悲鳴すらもれていた。
 


結婚式の前日の夜、ガウェインとラグネルが二人きりになると、ラグネルの姿は若く光り輝くほどに美しくなっていた。


ラグネルは
「これが私の本当の姿です。私はあの醜い姿で愛してくれる男性が現れると、昼と夜のどちらかだけ元の姿でいられるのです。選んで下さい。」と言った。


ガウェインは
「では、昼だ。愛する妻が城内で見下されるのは面白くない。私はオマエを愛しているから夜は醜くても構わない。」と返事した。

ラグネル

それに対してラグネルは「あなたは私に愛する夫の前で醜くいろと言うのですか?」と返した。


ガウェインは「では、オマエが好きな方が私の答えだ。」と言った。

  

するとラグネルは
「それでは昼と夜の両方に致します。私の呪いは愛してくれる男性が現れると昼と夜のどちらか、そして、その男性が騎士らしく私の名誉を守ってくれたら昼も夜も両方、元の姿に戻れるというものでした。」と答えた。


こうして、ラグネルは完全に元の姿に戻れたのであった。